◯高樋委員長
ほかに質疑はありませんか。──高橋委員。
◯高橋委員
自由民主党の高橋修一でございます。何分、文教公安委員会の所属は初めてでありますので、質疑に際しまして、警察行政についてわからないことも多いので、御迷惑をおかけする場面もあろうかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、本日は1点、御質問をさせていただきたいと思います。県警が所有しているヘリコプターについてであります。県警では、災難救助を初め災害発生時の状況確認、あるいは犯人の逮捕など、さまざまな事案に対応するために、このヘリコプターを有効活用しているとのことでございます。
そこで、県警が所有しておりますヘリコプターの性能等、その概要について、お伺いをいたします。
◯嶋山生活安全部長
御質問にお答えをいたします。
本県が所有しておりますヘリコプターの機種名につきましては、アメリカ、ベル社製のベル412EP型であります。このヘリは、乗員を含めまして15人乗りとなっており、最高速度は時速259キロで、青森空港から、県内の最も遠い下北半島大間まで、おおむね25分以内に到達することが可能でございます。
主要装備品といたしましては、76メートルのワイヤーで272キログラムまでつり上げることのできるホイスト救助装置を装備しており、一度に2人から3人の救助が可能となっております。
また、高性能のヘリコプターテレビシステム、通称ヘリテレといってございますが、装備されておりまして、上空からの映像を警察本部に高画質で送ることが可能になっております。
なお、ヘリテレ映像は、県庁のほうにも送信が可能となっており、大規模災害発生時など災害応急対策活動上、必要となる場合には、県庁においても見ることができます。
このほかにも、他機との衝突を回避するための衝突防止装置や簡易な自動操縦装置等も装備されるなど、安全面においても充実が図られております。
以上でございます。
◯高橋委員
御答弁ありがとうございます。2月の後半、チリの地震の際に青森県のほうで災害対策本部を設置して、あれは日曜日だったんでありますが、私、実は北棟のほうに見に行って、そのヘリテレも見させていただきました。お伺いしたところ、あのときは青森県のヘリはあいにく修理中であったと。で、秋田県のヘリコプターを要請して、上空からの海岸線の津波の状況等をリアルタイムで県に送信して、見ていたというふうにも聞いております。
また、私、地元の消防団に所属しているんでありますが、山菜とりの救助、遭難の事案等においても、この県警のヘリが威力を発揮しているというふうにとらえております。
そこで、これまでの主な活動の状況につきまして、お知らせいただきたいと思います。
◯嶋山生活安全部長
お答えいたします。
平成21年中の運用につきましては、3カ月の法定定期点検期間を除く約9カ月間におきまして、飛行回数は176回、飛行時間は236時間となってございます。
現在、ヘリコプターの運用は、空からのパトロールを行うほか、各種遭難事案における捜索救助活動、それから強盗・窃盗事件等の発生に伴う犯人追跡等の捜査活動、産業廃棄物の不法投棄あるいは密漁等の取り締まり、各種防災訓練など、人命救助、捜査、広報等の活動に幅広く活用しているところでございます。
主な活動事例といたしましては、昨年の6月にタケノコとりのため八甲田山に入山した夫婦お二人の方を悪天候の中で3日ぶりに救助したのがありまして、最近におきましては、遭難につきましては年間で約15人平均の遭難者を救助しているところでございます。
また、少し古くなりますが、平成20年6月発生の宮城・岩手内陸地震におきましては、いち早く現地のほうに応援に駆けつけまして、一関市の石淵ダム林道にて、がけから転落したバスを発見し、重傷者10人の救助活動に従事したほか、ヘリテレにより、孤立した地区の映像を首相官邸等に送信をいたしてございます。
また、平成20年1月でありますが、県立中央病院からの要請に基づきまして、生後1日の重篤な病気の乳児を救うため、医師、看護師とともに、青森空港から仙台市にあります東北大学附属病院の屋上ヘリポートまで、約1時間45分ほどで緊急搬送などしてございまして、その活動は多岐にわたり、ヘリコプターの特性であります機動性と、広範囲にわたる探索能力を十分に発揮させているところでございます。
以上でございます。
◯高橋委員
御答弁ありがとうございます。
お昼休みに、我が会派のとある県南選出の議員が、八戸のほうでドクターヘリ就航していると。私も去年、一昨年、環境厚生の委員として委員会に所属しておりました。立ち上げから、その1年間後の委員会としてドクターヘリの状況は見させていただいたわけでありますが、我が会派の議員のほうから、ドクターヘリとの連携、あるいはドクターヘリのような活用というのは図れないのかなというようなことを聞いたわけでありますけれども、恐らく基本的な役割なり目的とかが違って、それはできないものと思いますが、ドクターヘリとの連携といいますか、今、医師、看護師を乗せて、そういう状況もあるということでありますけれども、その辺はどうなっているのかというのは、御答弁できますでしょうか。
◯嶋山生活安全部長
お答えいたします。
ドクターヘリにつきましては具体的に連携のことについては、話はまだございません。ただ、防災ヘリ「しらかみ」との関係につきましては先般、相互に運用いたしますといいますか、とりあえず同じ型の機ではございますけれども、先ほども説明しましたように、法定の整備期間、あるいは修理期間というのがございますので、それぞれが相互にぶつからないように、これまでも連携してまいりましたが、さらに一層の県民の安全と安心という観点から、隊員が相互に乗り入れができるようなということでの覚書を締結させていただいたところでございます。
今後、そういうお話がありましたら、それについては前向きにまた検討させていただきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
◯高橋委員
わかりました。その旨、伝えておきます。
ヘリコプターが有する能力が最大限に発揮されるように、安全・安心まちづくりのために今後とも御努力いただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、質問を閉じさせていただきます。
ありがとうございました。