2020年08月21日:令和2年文教公安委員会 本文

◯岡元委員長

 ただいまの報告事項及び特定付託案件について質疑を行います。

 質疑は議題外にわたらないように願います。

 なお、答弁者は挙手の上、「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。

 質疑はありませんか。──高橋委員。

 

 

◯高橋委員

 ただいま村井本部長から、危険運転致傷罪事案により、警察本部に勤務する40歳代の巡査部長を免職の懲戒処分としたとの報告を受けたところであります。本部長からは言語道断という言葉もございましたが、交通違反を取り締まる立場にある警察官によるこのような事案は絶対にあってはならない、そのように考えるところであります。

 本事案の概要について、今一度御答弁を願います。

 

 

◯齊藤警務部長

 本事案は、6月26日午後4時9分頃、被害者から十和田警察署に対して、追突してきた相手が逃げたという趣旨の当て逃げ事故の通報がございまして認知したところです。

 通報を受け被害者から聴取等、所要の捜査により当該職員の関与が浮上し、捜索中の十和田警察署員が約1時間後に十和田市内において当該職員を発見しました。

 その後、当該職員からの聴取等により、本年6月26日午後4時7分頃、十和田市内におきまして酒気を帯びた状態で軽四輪乗用自動車を運転し、信号待ちのため停止していた普通乗用自動車に追突したこと、事故後、降車し、被害者に氏名等を伝えたものの、飲酒運転が発覚することをおそれ、警察に交通事故の届出をすることなく現場から立ち去ったこと、飲酒検知で、政令で定められた数値以上の、呼気アルコールが検出され、酒気帯び状態で運転したことが判明したものです。

 後日、被害者に頚部挫傷等の傷害が判明したことから、人身事故として厳正に捜査を行い、7月30日に当該職員を危険運転致傷罪及び道路交通法違反、事故不申告で検察庁に送致するとともに、同日付で免職の懲戒処分にしたところです。

 

 

◯高橋委員

 ただいま本事案の概要につきまして御答弁いただきましたが、新聞報道によりますと、現職の巡査部長がチューハイ飲みながら運転、上司とそり合わず、また、ひき逃げの見方も、記事の内容には逮捕していないとの記述もありますが、本事案について、なぜ逮捕しなかったのか、また、新聞報道上、ひき逃げではないかとの指摘もあります。これらに対する県警察の見解についてお伺いいたします。

 

 

◯齊藤警務部長

 本件事案は、当初当て逃げ事件として認知しており、事故直後、当事者同士が現場において会話をし、当該職員が氏名、連絡先を伝えていたほか、当該職員を確保した後の言動等を総合し、証拠隠滅や逃亡のおそれがないということで、逮捕の必要性はないものと判断しました。

 続きまして、ひき逃げではないかという新聞報道について、本件事案につきましては、救護措置義務違反──これはいわゆるひき逃げですけれども──これも視野に所要の捜査を行いましたが、事故直後の段階で負傷者が確認されていなかったことから、当該職員が現場から立ち去ったという行為については、事故不申告として立件、送致したものです。

 

 

◯高橋委員

 先月の委員会におきましても、本部長から、警察官による児童ポルノ製造事案に関する報告があったばかりであります。このように不祥事等が続きますと、県民の警察への信頼は薄れ、警察の使命である県民の安全、安心を守ることができなくなるのではないかと心配するところであります。

 そこで、非違事案が続いておりますが、県警察の再発防止策、これについてお伺いいたします。

 

 

◯齊藤警務部長

 県警察の再発防止対策についてですが、本件処分後直ちに、全所属に対して、飲酒に起因する非違事案防止対策の再徹底を指示したところです。

 それで、先月、各警察署の副署長や警察本部内の次長等の職員を集めて、緊急対策会議を開催し、本職から、警察が近隣から負託された任務を全うするために、これまで以上に高い倫理観の涵養に努めること、そして職員一人一人とよく会話をし、よく観察をして、職員が抱えている悩みやストレスを感じ取ることや、そうした申出がしやすいような風通しのよい職場環境をつくるということに努めること、そして、もしそれが分かっていたならば、それを解消するために職員一人一人に寄り添いながら個々具体的なサポートを行うことなど、非違事案防止のための対策や実践を指示したところです。

 県警察においては、短期間にこのような非違事案が続発したことを厳粛に受け止めて、再発防止の徹底を図るとともに、県内治安の維持に万全を尽くし、県民の皆様の信頼回復に努めてまいりたいと思っております。

 

 

◯高橋委員

 本件事案のように、私生活において発生した事案については、個人的な資質の問題も要因となっているとも考えられますが、今回の事案内容をしっかりと引き続き検証いただき、警察職員による不祥事が連続で発生しているということを重く受け止め、再発防止を徹底していただきたいと思います。

 終わります。