2019年10月03日:令和元年環境厚生委員会 本文

◯鳴海委員長

 ほかに質疑ありませんか。──高橋委員。

 

 

◯高橋委員

 それでは、私から病院局に質問させていただきたいと思います。

 県立中央病院の入院患者の療養環境についてお伺いをいたします。

 県立中央病院は、現在の場所に昭和56年9月に移転、新築して以来、38年にわたり県民に高度専門医療を提供してきたところであります。年数を経る中で、当然、施設、設備が老朽化しているものと思われますが、先日、私の知人が県立中央病院に入院した際に、ことしの7月から8月にかけて、連日、熱帯夜が続いた時期でございましたが、その入院した際に、夜間に病室の冷房が切れて、大変寝苦しい思いをされたというお話をお聞きいたしました。最新の病院であれば、24時間空調の設備は当然だと思います。年数を経ているとはいえ、本県医療の中心的役割を担っている病院がそういった状況だということに、率直に言って驚いたところでもあります。

 そこでお尋ねいたしますが、現在の県立中央病院の冷房設備の状況についてお伺いをいたします。

 

 

◯奥田経営企画室長

 現在の冷房設備は、昭和56年9月の移転、新築時に整備された設備でございまして、24時間運転を想定した設備とはなっておりません。

 設備の構造といたしましては、冷房用の冷水をつくる冷凍機2台と冷水によって冷やされた空気を室内へ送る空調機で構成されています。空調機に送られた冷水は配管を通して循環し、再度、冷凍機に戻ってきますが、外気温が高い状況で連続運転をした場合には、冷水の温度が上昇し、冷凍機への負担が課題となり、故障するおそれが高くなるところでございます。

 平成24年に連続運転を2回行った際には、シーズンオフの点検で、連続運転が原因とは断定できなかったものの、冷凍機内の配管に穴が確認されました。そのときはシーズンオフであったことから、急遽の修繕対応ができましたが、これがシーズン中であれば、冷房自体を行うことができなくなりかねない状況であったということでございます。

 このため、現行の冷房設備を安定して運転するためには、最大限の注意が必要であり、通常は冷房につきましては7時から17時まで、空調機の運転は7時から19時までとしておりますが、気温ですとか湿度等を勘案して、必要な場合には最大で冷房を23時まで延長運転しております。

 

 

◯高橋委員

 今、お聞きいたしました冷房設備への対応も含めて、病院の施設、設備等の療養環境の充実、改善は、県立中央病院に来院する患者さんのために大変重要なことと思います。

 そこでお尋ねいたしますが、県立中央病院の暑さ対策の改善にどう取り組んでいかれるのか、その点についてお伺いをいたします。

 

 

◯奥田経営企画室長

 当院は、現在の場所に移転、新築してから38年を経過しており、病院の機能を維持、向上させるためには、空調や配管等の各種改修工事が必要な状況にあります。このため、病院経営に及ぼす影響も考慮し、各種改修工事費用が平準化されるよう、計画的に工事を実施しております。

 病院の冷房機能を抜本的に改善するためには、設備を全体的に入れかえる等の対応も考えられるところですが、これには多額の費用と工事に際して病棟の一部制限が必要となるなどの課題があり、現実的な対応ではないと考えております。

 実現の可能性が高い方法といたしましては、現在、冷房設備に2台あります冷凍機を1台増設することが考えられますが、費用として概算で1億2,000万円を要するなどの課題もございます。

 いずれにいたしましても、患者さんの暑さ対策として何らかの改善が図られるよう、鋭意検討していきたいと考えております。

 

 

◯高橋委員

 本定例会本会議において、県立中央病院、将来に向けて建てかえ等も含めた検討が必要であるといった御答弁もありました。その点は十分理解するわけでありますが、一方で、今現在、入院、あるいは利用されている患者さんのために必要な修繕については、ただいまの答弁で平準化、あるいは計画的にといったお話もございましたが、優先度を考慮しつつ、必要な修繕については今できることについて、最大限取り組んでいただきたいと考えます。

 今回取り上げた冷房設備については、近年、北国とはいえ、この青森県も気温が上昇傾向にあると認識しておりまして、ますますこれらへの対応、このことへの対応が重要になってくると、そのようにも認識しております。したがいまして、鋭意検討していくという御答弁でございましたが、でき得ればで結構でありますが、来年の夏までにこのことについて改善されるよう、鋭意、前向きな御検討をお願いさせていただきたいと思います。

 以上で終わります。