2008年08月21日:平成20年環境厚生委員会 本文

◯阿部委員長

 ほかに質疑はございませんか。──高橋委員。

 

 

◯高橋委員

 おはようございます。前回、7月の協議会で新型インフルエンザ対策関連の概要につきまして説明を受けました。そこで、今回の訓練、7月29日に実施されたわけでありますが、この訓練の結果を踏まえて、県は今後どのような対策を行っていくのかお伺いするものでございます。

 1点目として、今回の訓練を通じて明らかになった課題はどのようなものがあるのか、そのことをお聞かせいただきたいと思います。

 

 

 

 ◯藤岡保健衛生課長

 ただいま高橋委員から御質問がありましたが、7月29日、青森県新型インフルエンザ対応訓練を実施させていただきました。こちらにつきましては、本県における新型インフルエンザの発生時、その対応の検証と課題の抽出というものを目的として行ったものでございます。

 これまで新型インフルエンザ対策につきましては、1つ目として、世界各国、日本全域で流行が発生する可能性が高く、他の地域からの支援が受けられないということ。2点目といたしまして、患者の急激な増加に対応した医療の確保が必要であるということ。3点目といたしまして、ライフラインの維持や食料・生活物資の確保が必要となることなど、種々さまざまな課題があることを認識しておりました。

 ただ、今回の訓練結果及び厚生労働省新型インフルエンザ対策室の難波室長からの講評を踏まえますと、これらに加えまして、主なものといたしまして、まず1つには、市町村や関係団体などとのネットワークの構築、さらには、県民に対して個人や家庭における対策の周知を図るなど、事前の対策が非常に重要であると。2つ目といたしまして、それぞれの部局が実施する対策につきまして、具体的な実施方法、さらにその手順を定めるとともに、部局横断的に取り組むべき対策について、あらかじめ協議を行っておく必要があること。3点目といたしまして、県においても、職員の40%程度が欠勤する事態を想定いたしまして、県としての業務継続計画を定める必要があることなどが新たな課題として明らかになったという状況でございます。

   

 

◯高橋委員

 今回の訓練についての課題を御答弁いただいたわけでありますけれども、この訓練を受けて課題の抽出を行ったということでありますが、今後、県としてどのような対策を講じていくのか、今後の対応について御答弁いただきたいと思います。

  

 

 

◯藤岡保健衛生課長

 ただいま申し上げました課題につきまして、知事から、各部局において速やかに取り組むとともに、部局横断的に対応すべき対策については、庁内にプロジェクトチームを設置して取り組むよう指示があり、現在、プロジェクトチームの設置に向けた検討を進めております。

 訓練の結果、新型インフルエンザ対策につきましては、県民、企業、関係機関、行政が一体となった対策が必要であることが改めて確認されましたので、今後は、これらの主体が行う対策も含めた総合的な基本戦略を構築する必要があると考えております。

 この戦略のもと、県民や事業者などに対し、新型インフルエンザ対策の周知を図りながら、医療確保対策、ライフラインの維持や食料・生活物資の確保などの県民生活安定に係る対策、県としての事業継続計画の策定、市町村や事業者が行うべき対策の促進などに取り組んでいきたいと考えております。

 新型インフルエンザ対策につきましては、都道府県だけでは解決困難な課題が多々ありますことから、本環境厚生常任委員会から国に対しまして、国家的な危機管理の問題として取り組むよう要望いただいたところでございますが、今後も県議会とともに連携しながら、国に対して対応を求めていきたいと考えております。

 以上でございます。

   

 

◯高橋委員

 ただいま庁内にプロジェクトチームを設置するという新しい動きもあるようでありますけれども、報道によりますと、国が医療機関の従事者等にワクチンの事前接種を開始したり、あるいは、民間の企業が個々に対策のマニュアルをつくると、こういった新型インフルエンザに対して、全国的にさまざまなところで対策の話が回っていると実感しているところであります。県として、ただいま御答弁いただいたわけでありますが、今後とも県民の生命を守るために、この新型インフルエンザの対策、確実なものとして推進していただきたいと、そのことをお願いして、質問を閉じます。