2008年07月18日:平成20年環境厚生委員会 本文

◯三橋副委員長

 それでは、休憩前に引き続いて委員会を開きます。

 暑い折、引き続き上着をどうぞお取りいただいても結構でございます。

 それでは、質疑を続行いたします。質疑はありませんか。──高橋委員。

 

 

◯高橋委員

 それでは、私から新型インフルエンザ対策につきまして2点、質問させていただきたいと思います。

 今週の月曜日、14日でありましたが、私ども常任委員会のメンバーで厚生労働省舛添要一大臣以下12名、そして青森県選出の国会議員10名に対しまして、委員長以下、この新型インフルエンザ対策に係る要望を実施してまいりました。厚生労働省で前の青森県の健康福祉部長、現在、感染症情報管理室新型インフルエンザ対策推進室の室長である難波さんと意見交換もさせていただいたところであります。その中で、私自身、勉強不足の部分もあったんですが、室長と意見交換をする中にあって、例えば危機管理の部分でありますとか、ワクチンの開発等々、認識を新たにした部分もたくさんございました。そこで、その要望を踏まえてお聞きしたいなということで、今回、この2点の質問をさせていただきたいと思います。

 1点目として、この新型インフルエンザ対策につきまして、本県の取り組みの状況をお知らせいただきたいと思います。

 

 

◯藤岡保健衛生課長

 ただいまの新型インフルエンザ対策の本県における取り組み状況でございます。

 まず、県では、平成17年10月に国が新型インフルエンザ対策行動計画、これを策定いたしましたのを踏まえまして、まず、平成18年1月に青森県新型インフルエンザ対策行動計画を策定したところです。これを皮切りに、平成18年度には保健所における対応マニュアル、あるいはタミフル備蓄・使用計画などを策定し、平成19年度には青森県新型インフルエンザ医療確保計画及び青森県新型インフルエンザ対策危機管理要綱を策定してきたところでございます。

 今年度は、保健所ごとに協議会を設置いたしまして、各圏域における新型インフルエンザの外来や、あるいは入院患者が増大することで医療機関の病床が不足した際の患者収容施設の設置、こういった具体的な医療提供体制を定めるということを考えております。このほか、市町村や関係団体に対する説明会、医療関係者を対象とする研修会などを開催することとしています。また、7月29日には、全庁的な新型インフルエンザ対応訓練を実施することとしており、今後も新型インフルエンザ対策の充実を図ることとしています。しかしながら、新型インフルエンザの流行が拡大した際には、いわゆる医療確保のほかに、電気、水道、ガスといったライフライン、あるいは物流、生産、こういった社会機能の確保、こういったものにも、さまざまな課題が発生するというふうに想定されております。このため、県の取り組みだけでは不十分ということで、環境厚生委員会の委員の皆様方から県議会及び県の連名で国に対し、国家的な危機管理、そういった問題として取り組むよう要望していただいたところでございます。

 以上でございます。

 

 

◯高橋委員

 ただいまの御答弁の中で、インフルエンザ対策の訓練を7月29日に行うということでございましたが、ちょっとイメージがわかないんでありますけれども、どういった訓練をどのくらいの規模でどういう形で行うのか、県民の皆さんへのこの対策に係る問題意識の啓発と申しますか、そういった部分でも、周知の意味も含めて、この訓練の対応につきまして、この場でお知らせいただきたいというふうに思います。

 

 

◯藤岡保健衛生課長

 7月29日に予定しております新型インフルエンザの対応訓練の概要でございます。

 想定しておりますのが、まず、下北地域で県内初の疑い患者が発生し、その後、県内で感染が拡大していくという想定のもとで、知事を本部長とする新型インフルエンザ対策本部の運営及び下北地域県民局における現地対策本部の運営を行う訓練を予定しております。また、各部局の職員が参加し、それぞれの部局が行うべき対策を検討する図上演習もあわせて実施する予定でございます。

 今回の訓練の目的でございますが、まず第一に、本県における新型インフルエンザ発生時の対応の検証と課題の抽出というものをまず第1点目として考えております。2点目といたしまして、県における新型インフルエンザに係る認識の共有化と職員の対応能力の向上。3点目といたしまして、関係機関及び県民の危機管理意識の醸成の3項目を目的として実施する予定であります。先ほど申し上げましたとおり、医療の確保という観点にとどまらず、まさに、災害対策という視点に立ちまして、患者増大に伴います、先ほど申し上げましたが、ライフラインへの影響、あるいは物流の影響、輸入の減少、あるいは生産機能の低下ということに伴います食糧や生活必需品の不足といった社会・経済的な課題についても検討し、幅広い課題の抽出というものを行うことを重点に進めたいというふうに考えております。

 以上でございます。

 

 

◯高橋委員

 御答弁ありがとうございました。その7月29日が青森県で初めてになろうかと思います。庁内の職員、あるいは関係機関のみならず、まさに青森県民皆さんが問題意識を共有できるような、そういった観点から、実りある訓練となりますことをお願いしたいというふうに思います。

 それから、先日の国に対する陳情の内容を改めて見ますと、国や地方自治体などの役割や権限、責任、こういった詳細がいまだ明確にはなっていないと。そういったことから、相互の連携体制の構築を図るという部分も提案されております。今回の訓練の実施によって、これらを含めて、新しくさまざまな課題、あるいは問題点も見えてくるかと思いますので、その要望を踏まえた形での訓練の実施というあり方もあろうかと思いますので、その点も含めて、今後の新型インフルエンザ対策の充実、さらに推し進めていただきたいと、そのことをお願いいたしまして、私からのお願いとさせていただきます。